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『アガルタ通信』

『アガルタ通信』

アガルタ・パンゲア

『アガルタ』『パンゲア』
1975年2月1日の大阪公演である。昼が『アガルタ』夜が『パンゲア』。まあどっちでもいいのだが、どうしても『アガルタ』が最初に発売されたからこの2枚を総称したような形で『アガルタ』という感覚になっていると思う。今でも月に2~3回は聴くのだが、聴く度に少しずつわかったような気になってくる。最初に『アガルタ』を聴いたときは、あまりの情報量の多さに頭の中がグシャグシャになったように感じた。ただギターの演奏がカッコよくてそこだけは『おお~!!』とか思ったものだ。そのうち何回も聴いているうちに全体の演奏の大まかな部分がわかってきて曲の流れとかも掴めてきたのだ。しばらくは『アガルタ』だけで満足していたのだが、そのうち続きも聴いてみたくなり『パンゲア』を中古盤で買った。これが同じ日のライブとは思えないほど印象が違って聞こえた。どちらかというと『パンゲア』の方が妖しい空気に満ちている感じがした。今思えばこの頃のマイルス・バンドは妖気に満ちたテンションの高い演奏を繰り広げていたのだから当たり前だが、それがレコード盤から確実に伝わって来たのだ。『アガルタ』『パンゲア』、今なら『パンゲア』の方が頻繁に聴いていると思う。残念ながら2枚ともリアルタイムで聴いていなかったので、どうしても雑誌の批評とかに影響されて、聴く前から先入観があったが、聴いてみてビックリ!訳わかんないけどカッコいいとこある!ということで何度も何度も聴くようになった。さらに自分のバンドで電化マイルスを演奏する事になったので細部まで念入りに聴くようになって、新しい発見がドンドン出てきたのだ。最近は電化マイルス・バンドのビデオ・DVDが出てきて(海賊版まで出てきて)70年代のマイルスの映像が観られる様になったのでさらに細かい事までわかるようになったが、演奏者の、お互いの演奏を聞き理解するという行為が極限までイってるのがわかる。このバンドの一体感は素晴らしい。とにかくこのあとマイルスは公式には1980年までレコードを出さなくなるのだが、この2枚のライブ盤を出したあとは、しばらくこれ以上の演奏は出来ないかなと思わせるほど凄い演奏だった。『アガルタ』『パンゲア』と同年の1月22日の東京ライブの海賊盤も聞いたことがあるが、少しテンションが低い感じだがピート・コージーのギターはこっちの方がガンガンイってる。とにかくこの電化マイルスの70年代音楽表現は大好きだ!


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